インクライン
蹴上
05/6/8(13/12/12up)
インクラインは明治時代、琵琶湖の水を京都に引き、そこに船を浮かべて物資を運ぼうという意図から作られた。琵琶湖疎水と密着した施設であった。
現在はもうその役目を終え、蹴上の浄水場付近にひっそりとその遺構が残る。
奥にレールが見える。船を、電車のようにレールで引っ張ったのだ。
レールの幅は広い。
かつて通っていた船が、このように展示されているが、放置されているも同然で、かなり寂しい光景だ。
ただ桜の季節には桜が咲き誇り、このようにとても美しい景観である。
見物に来る人も多く、賑わう
春になると十石船が運行し、船の中から疎水の桜景色を眺めることが出来る。
琵琶湖疎水記念館
琵琶湖疎水や、インクラインの説明や展示がされている。
インクラインを建設した時の苦労などが展示からしのばれる。
琵琶湖疎水記念館の入り口。無料で入れるとは太っ腹
ペルトン水車
記念館の入り口の下方に展示されている。
かつてこれで何かを動かしたのだろう。何かとは分からないが
インクラインから見た浄水場である。
今も琵琶湖疎水は生きている。
琵琶湖疎水の設計に当たった田辺朔郎氏の銅像。京都では有名人。
当時まだ学生だった彼のアイデアが採用されたという伝説が残っている。
これはインクライン横の公園のような所に建っている。
公園にはこのようなものも展示されている。
疎水が通る土管だろう。
有名なねじりまんぽである。
トンネル内部の煉瓦の積み方が独特で、捩ったように見える。
そういう積み方をすると強度が増すそうだ。
この上を疎水が走っている。
九条山浄水場ポンプ室。このあたりはもう山科区である。
見事な洋風建築である。設計は何と片山東熊である。
かつて御所に水を送るためのポンプ室だったとかで、宮廷建築家の片山氏が設計に携わったのだそうだ。(参考 京都モダン建築の発見)
アップで見て見よう。濃密な、というか実に見事な煉瓦作りの美しい建物だ。
こんなすごい建築が山あいにひっそりと佇んでいるのだ。
これは蹴上付近にある浄水場
これも煉瓦建築なので一応写しておいた。