京都文化博物館

京都市中京区三条高倉角
竣工 明治39年 重要文化財

03/5/7

(取材・2002年秋)

非常に下手くそな写真ですが、これは面している三条通がとても狭く、うまい角度でファサードを捉えられないためもあるからです。
プロのカメラマンなら脚立とか持って来て、ちゃんと撮れるのだろうけれど、悲しい。

しかも人通りが多く、なかんずくこの玄関前にどういうわけかお兄ちゃんが座っていて何かを売っている。
古本まつりと書いてあるから、古本を売っていたのかもしれない。
そんな人の波を縫ってシャッターチャンスをものにするのは至難の技だということが、ロケして分かりました(>_<)

上の写真のファサードを反対の角度から撮った。大して変わらない(>_<)

しかし煉瓦造りの重厚な建物で、私の好きな煉瓦建築の一つです。

今は京都文化博物館の別館となっていて重要文化財の指定を受けています。
三条通は、明治時代、京都のメインストリートとして、こうした煉瓦建築の建物が数多く建てられました。今もそれらは残っていて三条通の素敵な景観を形づくっています。

 

京都文化博物館は、以前(大昔です)は平安博物館と言っていたと思う。

私の高校時分は、人っ子一人いない、薄暗い、不気味な博物館で、館の一角に、わざわざ平安時代の住まい(部屋)を作り、マネキンを置いて、平安時代の暮らしを再現していました。
人けがないうすぐらい館に平安時代の風俗を模した古ーいマネキンがあるのがいっそう不気味で、ちょっとこわかったくらいです。
高校の、学校からの研修で行かされたのですが、それまで京都にこんな魔界スポット(笑)があるとはつゆ知らず、ただ恐ろしかった。

それからずいぶん経って改修され、建て増しされ、名前も現在の京都文化博物館と変え、当時のファサードは裏口という形で残され、今は正面玄関は別のところにあります。

中はすっかり近代化され、スマートに洗練され、しかも京都らしい展示を選び、常設展示も京都の映画文化を紹介するもの、地下には京の町家を再現したお店がずらりと並ぶ(ここに昔の平安時代の住まいを再現したコンセプトが残っている)など、工夫が凝らされています。
かつての魔物でも住んでいそうだったあの得体の知れない不気味さはすっかりなくなりました(笑)。

というわけで、上2枚の写真はかつての玄関、今はここから入れない裏口です。

 


同じく裏口を中心にして撮った。
右は角度を変えて建物の南東方向から

とにかく三条通付近は東西、南北とも狭く、また京都の観光のメインスポットでもあるため、いつ行っても人通りが多い。
でも中には私と同じようにこの建物にカメラを向ける人もいて、被写体としてやはり人気があるようです。カメラマンは皆さん苦労なさっておられました。

私も何とか全体像を撮りたかったのですが、撮れませんでした。
いつかもっとましな写真を撮りたいです。

***

もともとは日本銀行の京都支店として建てられたそうで、設計者は辰野金吾という人。この人は東京駅などを設計した人とのこと。
なるほどどおりで、という感じです。

三条通

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