Art Maniacs

烏丸通
Karasuma-dori

05/11/13


(北國銀行) おされ〜

京都の目抜き通、烏丸(からすま)。今回はここを歩いてみることにした。烏丸はビジネス街であるので、銀行が集中している。改めて歩いてみると、なかなか楽しいものだ。
ちなみに、「からすま」と読む。もともと由緒ある名前であるようだ。
ウチの母は、今でも「からすまる」と発音する。

では、京都駅から北へ向ってゴー。


烏丸七条の交差点

烏丸七条から南(京都駅)を見たところ。右側手前の黒い建物は、昔銀行だった。今はSECOMしてますか。
その南、かすかに七条警察を挟んでプラッツ近鉄。そして京都タワービルと京都タワー。
正面の突き当たりがきらきらの京都駅。
ここらあたりはのんびりしたものだ。
しかし、近鉄は廃業になるし、七条警察署もなくなるという。悲しいことだ…
近鉄の建物は、何としてもそのまま残して欲しい。

烏丸通に面してでんと鷹揚に構えているのが、東本願寺。現在御影堂が修復中でこの有り様。御影堂門は、ものすごく巨大でどうどうとしている。その前にハスの形をした噴水がある。
明治時代、市電を通す時に本願寺前の烏丸通が拡張された。

 

烏丸を五条通を渡って、左側(西側)をしばらく行くと漢字検定のビルがある。「漢検」の本部は京都にあるのだそうだ。
その漢検のビルの隣あたりにあるのが、この市電のディスプレイ。
昔の美しいツートーンカラーの市電がいきなり正面を向いて保存されているので驚く。
ある商社のビルらしいが、好きで買取り、保存しているらしい。

烏丸松原付近(東側)にある怪しい参道。因幡薬師のガイド石碑だ。因幡薬師はとってもあやしい(?)お堂だ。でも、手づくり市などを主催していて、なかなか庶民的だ。

因幡薬師参道付近にある、開晴亭は、ワシラにはおなじみの古い洋食屋さんだ。でも今はひょっとしたらもうないかもしれない。


京都銀行 烏丸西側

長ーーいおつきあい、と最近テレビCMもし始めた京都人のお財布、京都銀行。その本店がここだ。烏丸高辻である。
京都新聞と同じく、京都人にとっては加入必至。ここを利用するのが京都人の証しだ!

しかし、この銀行からの帰りに、強盗に襲われる事件が相次いでいる。

 


暴力追放 明るい京都

高辻通を挟んで京都銀行の向い側にあるのが五条警察である。ここは最近、このような現代的な建物に建て替えられたようだ。昔私の知っていた五条警察は、とてもぼろくて冴えないデザインで、入り口に氏名手配犯のベニヤ板の看板が立てられていたように思う。
我々の市民税で、このような立派な建物にしてくれてありがとう。もちろん皮肉だぜ。
ここは、四条通など繁華街を管轄しているのだ。

警察の真ん前で強盗事件が起きているのはどういうわけか。

 


COCON烏丸。
その次のビルの前の通りが四条

四条烏丸という、京都で最大の交差点である。

COCON烏丸(ココンからすま)は、つい最近出来た、古い建物利用の複合施設である。この緊張感のない写真からは、ここが話題の施設だとは到底思えないが。

この建物を壊すのが忍びないということで、そのまま保存し、新たに複合施設として蘇った。工事中の幕が撤去されると、唐草模様の背の低い派手な壁がビルを取り囲んでいて、大変驚いた。

建物的には、この建物は残そうが壊そうが、べつにどーでもいいような建物のような気がするのだが…。それよりも、これの烏丸の向い側にあるもと銀行(多分昔の三菱)の建物の方がはるかに私は好きだった。それが取り壊されたのはショックだった…。


三井住友

こここそが四条烏丸の交差点である。北東カドにあるのがこの銀行。

これを正面から撮ろうと思ったら、市バスに乗って、そのバス中から撮るしかない。

四条烏丸の交差点は、四方が銀行だった。銀行の統廃合でややこしくなり、どこがなに銀行なのか皆目分からなくなった。
北西にはUFJなどがあるが、あまりどうという事のない建物だ。けれどもそんなこと言っていたらすぐに壊されてしまうかもしれないので、UFJの建物も趣きがあるので、取っておくように。と言っておこう。
この写真の南向いにあった、素敵な銀行の建物が、ぶち壊されたのだ。

三井住友銀行は、何というたわけたことか知らないが、この4本のエンタシスのあるファサードだけ残して、前の建物全体は壊して作り変えやがった。
そんな中途半端なことをするくらいならどうしてそのまま保存出来ないか。出来ないのであろう…。やんぬるかな。

 


三条近くにある北國銀行。(烏丸蛸薬師)

さて、四条通を横断して北へ向う。レトロモダンな銀行建築などが建っている界隈だぞ。
とちゅう、池坊ビルなどもある。

これは確か、辰野金吾の設計によるものだったと思う。おしゃれなレンガ色のおしゃれな建物だと思うが、以前は北国銀行だったのに、今はその看板が出ていない。ということは、北国銀行も撤収したのだろうか…。気になるところだ。

 


烏丸三条下ル。

これこそ、旧住友銀行のなれの果てである。趣きのある建物を壊して、このようなありさまにしてしまった。それをさらすために、この写真を撮ったのである。

そのすぐ横にみずほ銀行、そして南に北国銀行があるだけに、ブザマだ。調和を乱している。


みずほ銀行 前の第一勧銀。烏丸三条

みずほ銀行はいわくのある建物である。前の建物は耐震性がないとして取り壊された。そのあとに、まったく同じデザインのものを、新たに建てなおした。だからこれは、正確に言うとレプリカ建築というのだろう。
それでも、レンガなどは前のものと寸分変わらないものを新たに焼きなおしたというので、これはこれで努力の建物だと言えよう。

烏丸通を歩いていると、その両側はほとんどが背の高い、味気のないビルが建てられていて、みずほ銀行は背が低く、そこだけぽつんと違和感があり、みすぼらしい感じがする。
このようなビルをいかすことの出来ない街造りなど意味はない。
色合いが美しく、愛嬌がある。このような建物はレプリカでもいいと思う。

 


新風館 烏丸姉小路

これまでの建物は三井住友を除いて、ほとんど烏丸の西側に建っている建物だったが、これは東側に建つ。

もとのNTT、いや電電公社の建物だったと思う。NTTはこれの南に引越して、建物だけが残った。そこでこれをリニューアルし、若者向きのテナントの入る複合施設とした。
すると、三条通との相乗効果で若者がここに押し寄せ、複合施設として成功した。

広い中庭があり、それを取り囲む四角形の建物である。

なんでもない外見だが、そこがいい。隣の建物と比べてご覧。いかにこの新風館の建物が素敵かが分かると思う。

だが、外観はなかなかだが、中の複合施設に入るとがっかりする。どうもこの…。

さてここで、烏丸散策は終わり。あまり歩くと足が痛いよ。他にもいろいろ面白い建物はあったのだが。
また、ここから北へ行くとやがて御所に到達し、聖アグネス教会やら、大丸ヴィラなど興味深い物件が現れて来るのだが。

また、三条を西へ行くと文椿ビルヂングが、東へ行くと京都文化博物館を経てレトロ建築の建ち並ぶ三条通へ行ける。狭いながらも楽しい京都〜♪なのだ。

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