壁2
The Return of Kabe
08/9/8(13/12/28up)
ふつうの壁
ベニヤ板の応急壁。ま、基本というか。
だいぶ以前、壁特集をした。
壁愛好家である私は、常に壁をウォッチングしながら町を歩いていた。カメラを持っている時ばかりではないので、良い物件があっても写し損なう時もある。
だから、壁収集はあまりはかどらなくて、今回は第一回よりもグレードが低くなったが、集めてみた壁画像をここでお披露目しよう。
壁第一集にも登場した木の壁だが、こういうのは、近所のそこここにあって、珍しいものではなかった。
これは分かりにくいけれど、母屋とはなれがあって、真ん中(多分坪庭)と木の壁でつながっているという構造。
成徳中学校
夏に歩いていて、ツタの絡まる大きな建物を発見した。建物の前には南国的な棕櫚(?)の木が。あまりにも壮観だったので、何が何でも写真に撮っておきたくなった。
観察しているとどうも学校のようで、写した時には学校として使われているようだったが、もう学校ではなくて、廃校になり、別の施設として使われていたのかもしれなかったが、良く分からない。
この写真を撮ったのは何年も前なので、今この学校がどうなっているのか、分からない。少し前には取り壊されるという話も出ていたような気がするが…。
ともあれ、建物の前面を覆うツタが見事で、思わず見とれてしまう。
祇園祭の鉾建てを見に行った時に見つけたものだ。
何度見ても見事だ。今でもあるのだろうか。
また登場した木の壁。
だからこういう木の壁面を持つ家は近所に沢山あった。そしてこういう家は古いお店屋さんであることが多く、ここも正面からみると店である。多分となりのビルも、この家の持ちビルで、会社を経営しているのだろう(単に推測)。
ここは鉾町でもあり、烏丸通りより唯一東側にある鉾(保昌山)が近くに立つ。
壁第一集にて登場した、ブラシ屋さんの壁の手前です。このお店の建物自体は新しいようだけど「シラブ用」という看板がとってもスティック。
カドに立つお店で、奥行きがとても深い。この写真の左側にお店の正面入り口がある。
右に見えているのが長大な木の壁だが、この写真を撮ってからまもなく改修され、下の部分の古い木が取り替えられた。
町を歩いていると、このように日々、変化していることがよく分かる。
これはトマソン路上観察で言う所の原爆タイプ。
以前は、京都の町にも原爆タイプは探さなくてもたくさんあった。けれども今は、よっぽど探さないとない。
町は次々に変化し、古い家は取り壊され、駐車場になったり、マンションになったり、家として建て替えられたりする。
そして、あたりの良いこじゃれたビルに生まれ変り、原爆タイプというような、前世紀のきれいでない異物は即座に排除されるのだ。
この壁面は、影がどのように形成されたのかが謎だった。隣はこんなちっちゃい建物だったのだろうか?
この影も、もしかしたら今はもうないかもしれない。
西本願寺の近くに、ひっそりと佇んでいた、壁のような物件。
壁第一集で謎の壁として登場した純粋壁に呼応しているような壁だ。
建物の間に挟まれているが、これはまさしく純粋壁ではないだろうか。
本願寺と関係がありそうなのも曰くがありそうだ。
まさに横に建っていた煉瓦作りの建物が壊されて、壁だけが残ったかのような格好だ。