Temple

清涼寺
嵯峨釈迦堂

京都市右京区嵯峨釈迦堂藤の木町

06/6/21


五台山清涼寺

清涼寺は通称嵯峨釈迦堂と言い、近くのバス停の名前も嵯峨釈迦堂前と言う。

生身のお釈迦様を写したとして有名な釈迦像があり、念仏狂言(4月)でも有名。例によって私は知らなかったが。

場所は観光地嵯峨野、でもこの一帯は静かで、嵐山のようにごった返してなくて落ち着いた雰囲気。

京都駅から市バス、京都バスで直通で行けるが、均一区間外なので運賃は通常の市バスの220円より高く、250円かかる(京都バスも同じ運賃)。

京都駅からはJRでも行ける。JR嵯峨嵐山駅で降りる。
市バスより運賃は安いが、駅から離れているので少し歩かなければならない。初めて行くなら絶対迷う。
市バスならすぐそこ。と言っても私は例によって市バスだったのに迷った。駄目じゃん。

 

本堂に釈迦立像がまつってある。本堂に入るのに500円。

お釈迦様は普段非公開で5月などの特別公開時に公開されるが、1000円払うといつでも説明つきで拝めるという。なめとんか。

私が行った時は特別公開時期だったのだが、遠くから眺めるだけで近くに寄れず、よく見えなかった。あるいは、レプリカ(お前立ち)だったのかもしれない。

このお釈迦様は、内部に五臓六腑を有していたとして有名で、五臓六腑の複製が本堂に飾ってある。
いかにもインド風の仏像で、エキゾチックである。清涼寺式としてこの釈迦像を模したものが広まった。


ここの奥深くを歩いて行けば霊宝館。

霊宝館にはその他の仏様などが収められている。毎年春と秋に特別公開される。本堂とは別に確か300円いる(なめとんか…)。いや、本堂とあわせて700円だったかな。。
霊宝館だけ見ることも可能。

この霊宝館には「テレビ見仏記」を見て、行きたいと思ったのだが、期待にたがわず見所たっぷりだった。

入るとすぐに巨大な阿弥陀三尊(丈六というのだろう)、これは国宝に指定されている。
嵯峨釈迦堂の阿弥陀様は、源氏物語の主人公、光源氏のモデルだといわれる源融のお姿を写したものだと言われている。さてさて。

でもその阿弥陀様より、横におられる勢至・観音菩薩様が、頭の横にリボンを結ぶかたちをしていてキュートかも。

そしてこの阿弥陀三尊の向かいを振り向いて見ると、文殊菩薩様と普賢菩薩様の巨大な騎馬像が!
いや、騎馬像でなくて、文殊様は極彩色の獅子に、普賢菩薩は白象に乗っておられるのだが、すごい迫力。

象の像が目を細めて笑っている。普賢菩薩様はいかめしく凛々しく乗っておられるのに、象さんのこの愛嬌はいったい…。何だか嬉しそうな象さん。

ともあれ、騎乗している仏様はエキゾチックだ。日本ばなれしている。


何だか良く分からないが、パンフレットを見ると弁天堂のようだ

霊宝館にはほかに、釈迦の十大弟子が展示されている。これはわりと小さいサイズで、おそらく1/4のSDくらい(このような比較をするのが人形者の痛いところ)。十人とも揃っており、フルナとかラゴラとか、名前が書いてある。

さらに!
その奥に兜跋毘沙門天がおられる。これはあきらかに東寺の兜跋を写したもの。でも細部が微妙に違い、オリジナリティも感じられる。ウェストがきゅっと細い。兜跋はモデル体型なのだ。着ている甲冑はごてごてしていてかっこいい。ほぼ等身大のような気がした。
東寺よりずっと近くで見ることが出来て、まじまじと見る。

仏像の目は目玉が描かれたり、玉眼が入っているのが普通だが、兜跋はアーモンド形に輪郭が作ってあるだけのうつろ。そこがユニークだ。

霊宝館の二階には例の五臓六腑が展示されているが、これも多分複製。その他紙ものが展示されているが、一階の仏様の迫力のために忘れた。


多宝塔。江戸時代のもの

境内は広く、ほかに聖徳太子殿、梵鐘、狂言堂、豊臣秀頼公の首塚、一切経蔵などがあるらしい。

一切経蔵というのは、輪蔵と言う回転式のお経を入れる棚みたいなものに一切経を収め、これを回すと一切経を読んだと同じ功徳があるとされる。その輪蔵を収めたお蔵。

私はバス停近くの駐車場から入ってしまい、仁王門から出た(仁王門には赤ら顔の仁王様がいる)。
テレビ見仏記のふたりは西門から入ったようで、そこに狂言堂があるようだ。あまり広くて、私は今回そこまで行く余裕がなかった。残念。


仁王門

で、結局ここは浄土宗?お釈迦さまのある本堂と、阿弥陀堂があり、本尊が阿弥陀三尊というのだから、そうなのだろう。詳しいことは知らん。

お寺の由来は古く、まあいろいろあって(…)、えーと、もともとは源氏物語のモデル源融の別荘(棲霞観)があったところに945年、棲霞寺が建立され藤原氏に寄進された…このくらいでかんべん。
度重なる焼失があり、本堂は1701年の再建。徳川綱吉、その母桂昌院と大阪の豪商らの寄進によるとある。

阿弥陀堂は1863年に再建というから新しい。仁王門は1776年の再建。

大覚寺


参考 清涼寺パンフレット おでかけアクセス京都散策 お寺・神社編

交通 京都駅から市バス28番、京都バス71番 嵯峨釈迦堂前下車すぐ

近所 ニ尊院 落柿舎

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