醍醐寺
Daigo-ji
京都市伏見区醍醐
07/4/30
入り口を写したつもりだけど、まずい写真
秀吉の「醍醐の花見」で有名な醍醐寺。もともとは真言宗密教のお寺だから、仁和寺とよく似ている。
京都の市中に住む者は、醍醐寺といえば山科かな?などと曖昧なことを思っている。正解は伏見区なのだが、どうも伏見という感じがしない。全然しない。
地下鉄東西線が出来て、市中からとても行きやすくなったけれど、東西線で行くと山科を通るから、余計にその感が強い。
ともあれ、京都市に属してはいるものの、もはや醍醐寺を市内にあると思っている京都人はいないだろう。どうしても郊外、違う文化圏だと思っている。
そういう神秘の国、醍醐にある醍醐寺にわざわざ花見に行った。
とにかく、人が多い。桜の名所であるので人だらけだ。境内は広いのでそれほど息詰まる感じはないけれど、それでも写真を撮ろうとすると、無人の時を撮ることが出来ない。くすん。
醍醐寺はもともと874年に弘法大師の孫が創建したとある。醍醐の水が、「醍醐味」の語源となったことでも有名だ。
醍醐寺のある山を醍醐山というそうで、醍醐天皇という人もいた。そのあたりから寺名がついたのだろう。
真言密教の中心寺院であったが、例によって応仁の乱などで幾度も焼失し、創建時の建物は五重塔のみ、荒廃していた寺を秀吉の「醍醐の花見」を契機に、秀頼らによって整備された。とか。
もともとは古いお寺なのだ。
下半身デブに写った五重塔
醍醐寺の五重塔は京都で最も古いと言われる。951年の建立とされる。東寺のものなどは江戸時代の再建なので、案外新しいのだ。
ここの五重塔は塔ファンの期待を裏切らない、もののみごとで美しい仕上がり。
私の写真は近づきすぎて撮ったため、下半身がデブに写ってしまっている。でも実物はもっと均整が取れていて、色合いも美しい。
でも人が沢山いるのでベストショットが写せなかった。屋根の下に張り出した、何というのか名前が分からないが、その木材がとても美しいのだ。
金堂 薬師如来が本尊 脇侍のほかに四天王もおられた
金堂は、醍醐天皇の時代に創建され、1600年に秀頼によって再建されたとある。
いちおう本尊はおられるが、醍醐寺の主な宝物は霊宝館の方に展示してある。ちなみに、国宝・重文だけで4万点あるとか。
手前にあるのは鉄製の舞台のようだ。なんかの催しがあるのか。そういえば、醍醐寺は五大力さんのお餅の持ち上げでも有名だ。
多分これは大講堂
中を見なかったが、阿弥陀如来がおられるらしい。となりに不動堂があり、そこは不動明王を奉る。
仁王門から入った、このエリア(入ってすぐに金堂や五重塔がある)は、桜の季節だけ有料になるらしい。でもこのあたりには桜はあまりなく、桜目当てで入った我らは肩透かしを食った。
療養中の枝垂桜もあり、何となく盛り下がった。
弁天堂 とても新しい
この施設は完全に紅葉狙いで作ったのだろう。紅葉の季節にはきっと美しいに違いないが狙いすぎかも。でも今でも緑と赤の取り合せはきれいだった。新しいのであまり感興はないが。
我らが行った時、仁王門が修復中で、通路を残して完全にテントに覆われ、仁王様はテントの中にお隠れで顔だけ見せておられた。
そんなわけで、有料エリアは仁王門は見られないし、桜はないで、断然盛り下がった。
多分総門から仁王門へ行く途中の道
結局このあたりの無料のエリアが最も桜が多い。行った時には既に葉桜になっているものもあり、満開は過ぎていたのかも。
4月の第2日曜日にはここで秀吉の花見行列が行われる。秀吉に扮するのはどこかの社長さんだ。
斜めにかしいでいる門 いつ崩れないか心配だ
これは多分、門の向こうが霊宝館のエリアになっている所と思う。この門、壁に対してものすごくかしいでいるので、面白くて写真に撮ってみた。こんなものを撮る人は誰もいなかったが。
醍醐寺にはほかに、三宝院と霊宝館があるが、例によってそれらに入るたびに拝観料が要る。今回は親がいたこともありパスした。がっかり。
三宝院は美しげなお庭があり、そこにも桜があるのだが、やはり親がいたので三宝院もパス。早足で走るように歩き、そのくせすぐに疲れるので、ゆっくり見てられないのだ…
そして、三宝院と霊宝館にこそ、巨大なしだれ桜(?)の木があり、それが醍醐寺の見ものなのであった。だから私たちは今回、一体何をしに行ったのという感じだ。しょぼん。
枝垂桜
枝垂桜が何本かあり、それぞれ満開状態だった。これは霊宝館のエリアで咲いている背の高いしだれ桜。
醍醐寺は、下醍醐と上醍醐があり、今回行ったのは下醍醐のみ。通常の拝観者は、下醍醐のみでお茶を濁す。
上醍醐は、下醍醐から山を登らなければならない。下醍醐から山道を約一時間かかるという。ひええー。一生行けないだろう。
その上醍醐は西国三十三観音霊場があり、五大明王が奉られ、五大力さんが行われるらしい。
醍醐寺は密教寺院である。だから、明王や薬師がまつられている。大覚寺、仁和寺と共通するものがある。
境内には黄色い袈裟を着たお坊さんが歩いていた。密教である。
霊宝館の横のとおり道
われわれは当然、下醍醐のみ。桜は案外少ないと感じた。観光客が沢山いて、観光バスが沢山乗り入れていた。
霊宝館から道を隔てた前にお休みどころがあり、そこは広場のように結構広い。赤い毛氈を敷いた床几がいくつも置かれ、お土産などを売っている。ここはゆっくり出来て、案外良かった。
そこでみたらしなどを買って食べ、100円のお茶を飲み、しばし休んだ。
醍醐寺へは最寄の地下鉄駅から地下鉄で行った(京都駅から行ける)。東西線で乗り換える。醍醐駅まで地下鉄では15分ほど。
地下鉄醍醐駅から歩いて13分とあり、歩いて行こうと思っていたら、地下鉄を出たすぐの場所にバス乗り場があり、醍醐コミュニティバスというのが10分ごとの臨時で運行していた。
それに乗ると醍醐寺の真ん前で降りることが出来、年寄りがいたのでそれを利用した。
京阪バスでも行ける(四条河原町、五条河原町から。ただし時間がすごくかかる)。
JRで山科まで行くと乗り換え。
霊宝館は春と秋に公開
参考 醍醐寺ちらし
交通 地下鉄京都駅〜東西線〜地下鉄醍醐駅 徒歩13分
京阪バス 四条河原町〜醍醐三宝院
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