サブウェイ・パニック 75
Taking of Pelham 123
監督 ジョセフ・サージェント
出演 ウォルター・マッソー ロバート・ショウ
04/4/18(13/12/8up)
最近になってリメイクされた映画だが、オリジナルがこれ。
監督のジョセフ・サージェントは、B級のアクションをテレビムービーなどで撮っていた、平凡な監督と見なされていたが、この作品はサージェントにしては出来すぎなどと言われた。
「サブウェイ・パニック」もB級のアクションなのだけれども、B級にしておくのは勿体ないような出来でした。
原題は「ペラム123号の乗っ取り」という即物的なタイトル。
ニューヨークの地下鉄を乗っ取って、大金を要求する犯人と、追う警察の攻防を描いていて、邦題の「サブウェイ・パニック」というタイトルも、内容をよく表わしてしてなかなかいいと思う。
映画の初めの方に、ニューヨークの警察に視察に来る日本人が出て来てまず笑いを誘う。
乗っ取り犯は4人で、それぞれブルー、グリーン、ブラウン、などと名乗っている(あと一人は忘れた)。色の名前を名乗っているのだ。
車両を乗っ取って、警察に要求をしている間、暇を見てクロスワードパズルを解いている犯人もいる。風邪をひいていて、くしゃみばかりしている犯人もいる。
このようなディテールの描写がとても楽しい。
ラスト、追い詰められた犯人が、警官(ウォルター・マッソー)に、金をやるから、と取り引きをしようとする。マッソーは、「今月分の賄賂は閉め切ったんでね」と言う。
随所に、このようなユーモアが散りばめられてあり、息詰まる攻防の息抜きになっている。
ちなみに、くしゃみをしている犯人が、幕切れの伏線になっているのもすごく粋で、気に入っている。
犯人の一人はロバート・ショウで、かっこいい。
この映画、犯人がなかなかかっこいい。犯人たちの描写がわりと詳しくしてあるので、感情移入してしまう。最後には当然、犯人は○○されるわけで、可哀相になってしまうくらいだ。