Figure Skating Superstars

Icedancing 2

ソルトレイクオリンピック・フィギュアスケート
アニシナ&ペイザラー
02/2/20


考えてみたら私は、フィギュアスケートを見る時はずっと、必ず応援する選手を決めて、その選手が金を取るよう願いながら見て来た。

男子、女子、ペア、どの種目でもさほど好きな選手がいなくても、無意識に贔屓する選手が出て来て、その選手を脅かす敵(笑)の選手がいて、敵にメダルを渡してなるものか、
そんな風に、勝手に自分でドラマを描いてフィギュアの試合を見ていたように思う。

 

アイスダンスは、私の一番好きな種目。
いつの時代にも好きなチームが出て来て、そのカップルを応援しているだけで幸せだった。
いつも自分の思い通りの結果にはならなかったけれども。

ソルトレイクで、先に行なわれたペアの問題で、アニシナ・ペイザラーが巻き込まれることになってしまった。

彼らに金を取ってもらいたい。
それはファンの共通の望みと思う。
オリンピックでの金、その夢を叶えてあげたい
そして喜びを分かち合い… 
その、ささやかな夢が滅茶苦茶に壊されてしまう…
そんな危機感が、脹らんでいった。

それでもアニシナ・ペイザラーは潰されなかった。
これまでの様々な苦難が彼らを強靭にしたのだろう。

フリーで転んだイタリア組、カナダ組は悔しいだろうけど、アニシナたちもいっぱいそんな悔しさを経験して来た。
イタリアのフサルポリ組はまだまだこれからがある。これから金を取るチャンスも楽しみもある。でもアニシナたちは、これが最後のチャンスだったのだ。
叶わない夢は数多いけど、彼らアニシナたちには夢を叶えて欲しくて、始めて思い通りになった結果に思わず体が震えたのだった。


ここにこんな写真は持って来てはいけないと思うのだが
内緒で
誰にも言わないでね

プレイバック

 

規定 クイックステップとブルース

録画に失敗して(涙)、ダイジェスト版のみ見た。

規定は、二つの曲(リズム)で踊ることを始めて知った。
1曲はほんの1〜2分ほど。でも選手たちはちゃんと衣装もお化粧もきっちりしていて、2曲で雰囲気を変えて出て来る。

2曲目のブルースが終わったところで、マリナ・アニシナがポーズを取った拍子に、グエンダルの鼻に口紅がついたらしい。グエンダルの鼻を拭いていたのが微笑ましかった。

上位選手と下位選手の違いくらいしか分からない。

オリジナルダンス

アニシナ組のオリジナルダンスは、フラメンコとタンゴ(のリズム)。2分半ほど。
これはものすごいプログラムだった。

ライブで見ていた時は、わなわなと震えながら見ていたので訳が分からなかったが、とにかくラストの部分が最高という記憶で、ビデオを見なおす。
するとはまってしまって、何度も何度も見てしまった。
オリジナルダンスで過去こんなにいいと思うものはなかったように思う。
それくらいぞくぞくする出来だった。
こういうプログラムを見られるから、アイスダンスが好きなのだ!

カナダのボーン・クラッツが、モダンな曲と振り付けをしていたのが裏目に出ていた。どうしてオーソドックスなタンゴにしなかったのだろう。
やはりフラメンコなどのリズムはヨーロッパの人たちの方が上手なのだろうか。

 

フリー

4分半のアニシナ組のテーマは自由、キング牧師のナレーションが響く音楽「ノーメルシー」と何とか…(覚えていない)エンニオ・モリコーネと、アナウンサーは言っていた。

マリナは赤い髪を下ろしていて美しい。グエンダルも髪を下ろしていた(笑)。

第一滑走で、点数が出にくい順番でとても不利だったが、いい出来だった。

NHK杯でグエンダルが転んだ部分を手直しして、ラストのポーズも変わっていた。
私は、ステップがあまりないこのプログラムでは、上位チームが素早いステップで勝負して来たら負けかも、なんて思っていたのだが。
だが、荘重で重厚なテーマがじわじわと胸に響いてくる。あとで何度もテレビでやっていたのを見ていると、美しさにみとれ、どれがステップ、どれがリフトなど、テクニック的なことはどうでも良くなる。本当にきれいだった。

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雑感

マリナ・アニシナは大きな瞳がくりくりしていてまるでお人形のようだ。
美男のグエンダルと並んでいると、本当に美男美女の組み合わせで、日本の少女漫画の世界そのものなのだ。それが日本で人気のある理由だろう。

私は、美形のグエンダル・ペイザラーはもちろん好きだけど、やはりこのふたりが揃ってかもし出す雰囲気、ふたりが描き出すダンスの世界が好きなのだと思う。
ダンスステップというより、ひとつの世界を作り出すタイプのプログラム。
でも私は、彼等の軽快なステップワークも見たい。
エキジビションでやっていたのを以前見たが、すごくうまいのだ。

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イタリアのフサルポリ・マルガリオは転倒したものの、素早いステップで金を狙って来た。
こうしたステップワークも見応えがあり、これからのアイスダンスはこちらの傾向になるのではないだろうか。

ロシアの銀を取ったロバチェワ・アベルブフ組は伝統的なロシアのダンス。それに激しさも加わっていて、正統派という気がした。だが、このラインを行くなら少しダンスが忙しすぎる…。もう少し落ちついたプログラムの方が…。

両者の組に思うのは女性の容貌で、二組とも女性が何となくぎすぎすしているのだ…。マリナはふくよかで(太めともいうが…)可愛らしさがあり、華がある。
華があるということでは、5位になったドロビアズコ・ヴァナガス組の女性の方が上だという気も。

アイスダンスの場合、女性の容貌は大事だ。
見ている女性がうっとりし、憧れることが出来るくらいの女性でないと思い入れが出来ない。いくらダンスが上手でも駄目で、また明るすぎても駄目。
女性が妙に元気なカップルもいるが、私は、アイスダンスの女性は、どこか憂いがなくてはならないと思っているのだが。

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