洋泉社
トンデモ本の世界 と学会 洋泉社 2006年 06/6/21 |
「トンデモ本の世界」文庫本は、最初宝島社から1999年に発売されてからすぐに絶版になったようで、続編の「トンデモ本の逆襲」などは入手したのだけれども、第1弾のこの本が長らく入手困難になったままだった。
今回、宝島の版権が切れたようで、洋泉社から表紙を変えて新たに(値上げして…)発売された。まあ、何はともあれ、めでたい。
UFOや超古代、大予言、ユダヤの陰謀、ハルマゲドンにアインシュタイン批判と、定番となったトンデモな本の理論を冷静に突っ込んで楽しみ、笑い飛ばすという、これらの本の新しい楽しみ方を開発したことで、そのブームのもとになったこの本の意義は大きい。
あのドクター中松がフロッピーディスクを発明した、という「事実」が非常に怪しいのだ、ということを、私はこの本を読んで初めて知った。
テレビでドクターを紹介する時、そのように説明をしているので、てっきり本当にドクターが発明したのだとばかり思っていたが、要するに「ホラ」らしいのだ。と、こういうことをいろいろ教えてくれるので、やはりこの本はとても貴重だ。
ちなみに、この本が宝島文庫から最初に発売されたのは、ノストラダムスの1999年の予言の年(に合わせて出版されたらしい)で、さらに、単行本の初版が発売されたのはそれより4年前である。
ノストラダムスの予言を笑い飛ばしていたのがこの本だけだった(?)ことを思うと、さらに貴重な本だといえる。