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KYOTO WALK | Architecture in Kyoto

 

Ryukoku University

龍谷大学本館

竣工 明治12年(1879年) 設計者 不詳 重要文化財

2017/9

京都市下京区七条通大宮東入ル

 

西本願寺の大学としてある龍谷大学は、西本願寺の西側(大宮通側)、国宝唐門のすぐ隣(西)に位置している。

いっけん瀟洒な洋風建築に見えるが、木造の外側にレンガを貼付けていたりする、
純粋な洋風建築とは言えないという。

おそらく日本の大工が西洋建築を真似て、西洋風を心がけて作ったものだと言われている。

こういう建築を擬洋風建築という。

 

かつて明治天皇が休憩されたところに必ずこのような石碑が建っている

 

 

西本願寺という、仏教の浄土真宗のお寺の大学でありながら、このような擬洋風建築を取り入れていることが
とても興味深い。

門と、門の鉄の扉のデザインもデコラティブでとても素敵。

 

本来の西洋建築の様式からは外れているらしいが、上品な佇まいで高い完成度を見せており、
大学の学びの社にふさわしい美しい建築だと思う。

 

 

正面の堂々とした車寄せの上に、三角ペジメントが乗っている。

様式からはずれるらしいが、建物全体から見ても破綻がなく収まっているのではないだろろうか。

 

正面の本館の左右に立つ校舎で、これは向かって左側。

この校舎の建物もまるでホテルのような、見事な美しさ。

正面の車寄せも見事だ。

 

同じ校舎の全体を撮ってみたが、横に長く、全体を全部はとらえられない。

雰囲気のよい手前の空間の中に静かに佇んでいる佇まいが見てとれる。

現在、龍谷大学は伏見に引っ越しており、学生はそちらのキャンパスを使っている。

西本願寺の横にあるこの本館は、イベントや特別展や勉強会などに使われているらしい。

 

 

本館の右側にある校舎。

左側の校舎と、本館を挟んでほぼシンメトリーで建っている。

こちらも同じように20世紀初頭のホテルかと見間違うような、
各部屋の前に柱をつけた廊下、アーチ型を描く窓がならび、美しいデザインになっている。

 

 

以前撮った校舎のシンメトリーな構造。

 

左側校舎の一番端にやはり車寄せがあり、白の壁の清潔さとともに美しいデザイン。

 

アーチ型の窓と、車寄せの美しいコントラストである。

 

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