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祇園祭
放下鉾 鉾立て
08/7/21
さあ、ここから90度、横倒しになっている鉾が立ち上がります。
出っ張りに渡された太いロープを(画像の右側から)引っ張って、鉾を立たせるのです。
ロープのむかって左端は、鉾の真木の真ん中あたりに結びつけてある。
分かるでしょうか。少し持ち上がりました。
背景に何本も見える線は電線。左端は電柱。
向こう側の電柱にくっついている黄色いものは、
関西電力の人によってあらかじめ山鉾の運行に支障がないように、電柱にかけられた覆いです。
さらに持ち上がりました。
左の端が鉾頭ですが、もはや見えない。
鉾に乗って指揮するおじさんはベテラン。
鉾が傾くごとに場所をうまいこと移動してゆく。
真木にぴらぴらした飾りがつけられています。
かなり立ち上がりました。下で見物している人も沢山。
もうこんなに立ち上がりました。
鉾頭(ほこがしら)がはるか空の彼方です。ついさっきまで横倒しだったのに
こんなに遠い所へ行ったんだね
こんなに傾きました。
おじさん移動中。
一度、本体がぐらりと揺れて、地面に支点になっている2つの柱がずれたのです。
ギャラリーからあっ、とかきゃー、とかいう声がして、スリリングでした。
でも何事もなかったかのように扇で指図する、気丈なおじさん。
この扇子は、はっきり言ってパフォーマンスのためです。
こうして、みごと立ち上がった真木と鉾頭。
周りからは自然と大拍手。おじさん大得意でみなさんに挨拶してました。
さあ、鉾が立ってすっかりゆるんだ市民。
鉾の立ち位置からかなり離れた場所に支点がある。
手前に見えるのが、ここでロープを巻き上げる場所ですが、ちょっと見づらい。
あらかじめ、アスファルトの道に四角い穴が2箇所うがってあり、
そこに支柱をセットしてロープを巻く機械を置く。
京都の道は、こんな風に祇園祭のためにあらかじめ印しがしてあるのだ。
放下鉾の出来上がり。
最後に
鉾に取り付けた、縄をたぐるのに使った出っ張りは、鉾が立ち上がると取り外します。
鉾を立ち上げるために使ったロープは、回収せずに、
鉾が立っている間じゅう、そのままにしてある。
多分、鉾を解体する時にもう一度使うためだろうけれど、
そのままにしておくというのはすごい。
ものすごく合理的に、そしてみごとに考えられ、考えぬかれた鉾の立て方だと思いました。
私は祇園祭で、この鉾の立ち上げが一番好きかもしれない。
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